
レーシングトラック
リトルモンスターと称される、HINOダカールラリーマシン。
世界に誇る耐久性を持つ日野レンジャーをベースにした、HINOダカールラリー用マシンは、中型車でありながら排気量が倍以上もある、大型のモンスターカミオンと熾烈な戦いを繰り広げるその勇姿から、リトルモンスターの異名でライバルたちに恐れられている。HINO車の持つポテンシャルを最大限に引き出し、レースへと挑む。
ボディ
| 車両型式 | 日野レンジャー |
|---|---|
| 車両総重量 | 6,700kg |
| 全長 | 6,150mm(1号車) 6,040mm(2号車) |
| 全幅 | 2,420mm |
| 全高 | 3,050mm |
| ホイールベース | 3,750mm |
| リヤボディ | メインフレームマウント パイプフレームターポリンボディ |
エンジン
| エンジン型式 | J08C-TI(ターボインタークーラー付き) |
|---|---|
| エンジン形式 | ディーゼル4サイクル直列6気筒 |
| 総排気量 | 7,961cc |
| 最高出力/回転数 | 450ps/2,700rpm |
| 最大トルク/回転数 | 138kgm/1,600-2200rpm ※ |
| 燃料噴射装置 | 電子制御(コモンレール式)燃料噴射装置 ※ |
| 燃料タンク容量 | 600L |
駆動系
| 駆動方式 | デフロック前後付パートタイム4WD |
|---|---|
| クラッチ | φ380mmシングルプレート |
| トランスミッション | 6速ダイレクトドライブ前進6速後退1速パワーシフト付 |
| トランスファー | Hi-Loレンジ切替付 |
| アクスル | ハブリダクションアクスル ※ |
サスペンション
| サスペンション形式 | マルチリーフスプリング+スタビライザー+ツインダンパー |
|---|---|
| スタビライザー | (リヤ:ドロップリンクON-OFF切替付) |
| ダンパー | Reigerツインチューブ 別タンク・ダブルピストン付(コンプレッション2系統20段階減衰圧調整、リバウンド20段階減衰圧調整付) |
| ブレーキ | Brembo ベンチレーテッドディスクブレーキ 対向4ポットキャリパー ※ |
| タイヤ | ミシュランXS 14.00R20 |
| ホイール | Hutchinson 鍛造 ※ |
| 空気圧調整システム (Central Tire Inflation System) |
Teleflow CTIS(4輪独立制御式) ※ |
| ステアリング | ボール・ナット式(インテグラル式パワーステアリング) |
※1号車のみの装備
新型レーシングトラック(1号車)の概要
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1号車には、日野の21年のダカールラリー参戦の歴史で、初めて電子制御(コモンレール式)エンジン「J08C」(7.961L)を搭載。砂丘越えや悪路走破に求められる中低速でのトルクの増大を図ります。足回りには、ハブリダクション機構付アクスル※を新採用し、最低地上高が旧型車のアクスル底面比で約35mm上昇(理論値)し、将来開発予定の新エンジンの高出力にも耐えます。このアクスルには、ディスクブレーキとアルミホイールが採用され、操作性の向上と軽量化を図ります。 2台の日野レンジャーに共通するリアボディは、サブフレーム構造を廃止しシャシフレームに直接マウントすることで軽量化を図り、フレームの接合部を可動式にすることで路面からの強い衝撃を吸収する構造に変更しました。素材は前回から引き続き、カーボンパネルと幌の組み合せです。
※ハブリダクション: 悪路走破性に関わる最低地上高を上げるために、ホイールハブに減速ギヤを搭載した構造。
車両改造の概要
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エンジン J08C型インタークーラーターボエンジンは最大回転数の高回転化、噴射ポンプ調整など規定に準じたファインチューニングが施されており、レッドゾーンまでストレスなく噴けあがる。扱いやすさに加え、その耐久信頼性は絶大で、ダカールラリー参戦以来連続完走を果たす、文字通り「原動力」であることは間違いない。大型タイヤとの組み合わせで最高速は170km/hに達する。 |
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サスペンション 道なき道で争われるダカールラリーではサスペンションのセッティングが勝負を左右するといっても過言ではない。操安性を保ちながら、砂丘や岩場、さらには高速時のギャップ通過などあらゆるシチュエーションをこなすセッティングが求められる。使用サスペンションは毎年、改良に改良を加えたホリキリ社製のマルチ式リーフサスペンションに各輪2本のレイガー社製ショックアブソーバー。 |
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空気圧調整システム(CTIS)走行中に車内からの操作でタイヤ空気圧の調整が行える装置。エアタンクから、エアシールで密閉されたハブベアリングを介して、空気圧を加減する。ラリー時は0.8から3.5キロ圧の範囲内でナビゲーターが絶えず調整する。右側の画像が加減圧を行うコントロールボックスだ。 |
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リアボディ キャブと側面を合わせ空力にも配慮した設計のリアボディは坪井特殊車体で改良を重ね製作されたもの。幌とカーボン素材が組み合わされ、骨格とは特殊なのりで接着されている。荷台内には燃料タンクが固定され、スペアタイヤ2本、最低限のスペアパーツにクルーの私物が積まれる。スペアパーツの選択や少量化も大事な作戦の一つだ。 |
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燃料タンクリアボディ内のものを含み日本軽金属社製の燃料タンクが合計3つ積まれる。車両規則で800キロの無給油走行を義務づけられているため、総容量は600リッターに及ぶ。左右のサイドパネル内には工具やエアジャッキなどが格納され、パンクなどのトラブル時に即座に対応できる構造だ。 |
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フォグランプ 補助灯としてHIDランプを装着。夜間でも真昼のような明るさで広範囲を照らすHIDランプは、夜間走行の多いダカールラリーでは重要なアイテムだ。フォグランプをはじめ灯火類にはストーンガードとして破損防止用の特殊フィルムが貼られ、光量を落とさない工夫もなされている。 (写真は2号車) |
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コクピット ワイド&ハイルーフ仕様のキャビンに組み込まれた70ミリ口径のロールゲージやレース用バケットシート、ナビゲーション機器類などがラリーカーの雰囲気をかもしだしている。ただ、カミオン部門の出場車両はこれらの安全装備品やナビ廻りといった、必要最低限の改造以外は認められていないため、メーター廻りやダッシュボードなどは市販車両と変わらない。 バケットシートはFIAの規格品を改造した、クッション性の高いスペシャル品。長時間走行を強いられるダカールラリーでは、シートの選定も重要なポイントだ。また、フロントガラスには全面にセイコーステラ社製の特殊フィルムが貼られ、飛び石による破損防止や断熱、UVカットといった効果を発揮している。 |

日野プロフィア
ラリー中のスペアパーツ輸送やメカニックの移動手段として、日野自動車が誇る大型トラック・日野プロフィアがレース車をサポート。アシスタンス車両は「JAPAN RACING MANAGEMENT」が運行し、メカニックは担当車両に分乗し、ビバークを巡る。こちらの活躍からも目が離せない。











空気圧調整システム(CTIS)

燃料タンク

