あまりに大きい問題で答えに困りますが、言い古された言葉ですが「時代のニーズを掴む」でしょうか。トラックに限らず、自動車が現代社会に大きな便益をもたらす存在であることは異論ないでしょう。と同時に環境問題や交通事故といった負の側面をもっていることも事実です。
社会が成長期にある時はメリットが享受されるものの、成熟期に入るとデメリットが浮かび上がってきます。また社会の変化によってデメリットに変わることさえあります。社会の変化を予測することは非常に難しいことですが、どんなことにも必ずその萌芽となるものがあり、より早くその兆しを発見し製品に反映していくことが不可欠だと思います。
今から30年以上前、日野自動車はトラック、バスに加え乗用車も生産、販売していました。最初は現在日産自動車と密接な関係にあるフランスのルノーと提携し小型車の組立を始め、その後コンテッサという乗用車を開発、販売を行いました。しかし、1966年にトヨタ自動車と業務提携を行い、トヨタグループ入りしたことを契機に商用車(トラック、バス)専門のメーカー、ディーラーとして再出発したのです。軽、小型車のダイハツ、乗用車全般のトヨタ、そして中、大型トラック、バス主体の日野という棲み分けを行うことにより無駄な競争を止め、グループとして協力することにより世界的な競争に打ち勝とうとしたのです。現在ではトヨタグループの一員として小型トラックも日野が主となって国内販売の拡大に取り組んでいます。
「トラック営業」という言葉からは一般的に「男っぽい、堅い仕事」というイメージが強いらしく、これまで女性の応募は少なかったのも事実です。しかし、ここ数年はセミナー参加者の中にも女性の姿が目立つようになってきました(文字通り目立つ程度ですが)。もちろん採用に際して重要なことは個人的能力であり、性の違いではありません。現在全国で活躍している女性営業職の占める割合は残念ながら全営業職の1%と少数ですが、高い評価を得ている方が多いよ うです。但し、店頭販売が主流となりつつある乗用車営業と異なり、訪問販売主体のトラック営業は体力的(毎日自動車で活動)な面や、取引先の経営者、管理者、ドライバーが男性主体であることなどの違いはあります。また、購入担 当者はその仕事のプロであり、トラックに関する知識も豊富ですので、技術的知識も求められます。「トラック、自動車が好き。何にでも関心が持て、積極的にアタックできる人」であれば大歓迎です。
新人教育期間(販売会社によって異なりますが、3~6カ月が多く、中には社内各部を1年を掛けて経験するところも)が終わり、それなりに自信もあったのに自分でテリトリーを回るようになって改めて経験、知識の無さが身に浸みた。そう述懐する先輩も少なくありません。数百万円から場合によっては数千万円する高価格商品が簡単に売れると考える方がおかしいのかも知れません。「最初の1台は同行した先輩に売って貰ったも同然」という新人がほとんどです。本人が自分
の力で第1号車を売れるようになるには半年程度はかかるのが普通です。最初の1台についてはあまり気にせず、売れるときには売れるものぐらいに考えていた方が良いでしょう。ちなみに社内外から一人前と言われるには3~5年かかると言われています。
新人教育と言われるものは大まかにいって(1)入社後導入教育、(2)先輩、上司との同行訪問、(3) メーカーでの集合研修(1,2,3年目)ぐらいでしょうか。トラック営業のプロとして覚えておかなくてはいけないことは多く、その機会、教材も豊富です。しかし先輩たちに共通するのは「お客様に教えて貰った」と言う言葉。トラックの運ぶ荷物は千差万別、お客様はそれぞれの仕事のプロです。また、購入担当者は会社の役員や管理職であり、年齢的にも社会人の先輩として多くのものを身につけてきた人達です。社内教育はあくまでもベースであり、お客様との接点の多さが営業職としても力を磨くことになるのは間違いありません。
入社が決まったら必ず健康に気を付け、後はゆったりとした気分で残りの学生生活を楽しんでください。もちろんその気で頑張ることが前提ですが、仕事で必要なことは入社後の教育で充分身につきます。
したがって、敢えて挙げれば
| (1) | 普通自動車免許は必須です。大型自動車免許は取っておけばベターですが、販売会社によって異なるので採用担当者に聞いてください。 |
| (2) | これからの時代、パソコン能力はどんな仕事でも必要です。ワープロ操作程度はできるように。 |
| (3) | 入社が近づいたら毎朝定時に起きる習慣を。最初から遅刻では問題です。 |
1カ月に何台も売れたら・・・うれしいのですが、現実にはそんなに甘くありません。高速道路で一番よく見かける大型アルミバントラックでおよそ1200万~1500万円程度します。運送業の経営者はこれだけの投資をして利益があげられるかどうかをシビアに計算して購入するわけですから、時には大変厳しい商談になることも。それだけに注文を取れた時の喜びも大きいのです。経験の無い新人営業職が最初の1台を売るまでには数カ月掛かることも珍しくありません。日野グループ全体の昨年の普通トラック総販売台数を全国営業職の人数で割ると月間の1人当たり平均販売台数は約0.9台と1台に足りません。この中には月間コンスタントに売り上げるベテラン営業職も含まれているので新人は平均より少なくなると考えられます。しかし、営業職一人ひとりのテリトリーは市場規模、日野の既存シェア、経験などをベースに決定されているのでマジメに営業活動を行えば必ずそれなりの実績をあげることができます。
また、販売先は規模の大小はありますが、トラックを使って仕事をしている法人が多くなります。昨年の販売先を営業車(運送業、当然法人)と自家用車(法人、個人双方)に分けると60:40程度です。これは地域性にもより大都市周辺ほ
ど法人のお客様が多くなるのは当然です。
数十台の車両を保有する大規模ユーザーの場合や新規に仕事を始めるお客様の場合は、一度に数台の商談となることも珍しくありません。
日野自動車の主力製品である大・中型トラック(積載量4トン以上)を大きく二つに分類すると「カーゴ系(一般的に良く使われるバン型トラックなど)」と「建設系(ダンプ、ミキサー等)」に分けられます。カーゴ系は主に運送事業関連企業に、また建設系はその名の通り建設業で使用されます。両者の販売割合は景気の動向などによって変わりますが、産業全体でカーゴ系80%、建設系20%程度です。実際には地域特性の差があり、各テリトリーによって異なります。
この質問もよくありますね。どんな企業も営利を目的として営業活動を行っている以上長期、短期の計画、目標というものが必ず存在します。その目標は抽象的なものではなく、必ず数値化されており、それを達成するためには、部、課
、担当者とブレークダウンした数字の積み上げが必要です。自動車販売会社でいえば年間売上目標を販売台数に置き換え、それを営業職に割り振った数字、つまり各人の目標販売台数が設定されるのは当然だといえるでしょう。但し、その数字は、市場や自社のシェア、各人の経験、能力によって適正に配分されることが前提です。もし「過酷で理不尽なノルマ」が無理矢理与えられるような職場があったとしたら、そんな企業に誰も勤めないでしょうし存続できないでしょう。無意味な心配は無用と言っておきましょう。また、目標に向かって努力することは当然ですが、短期間では具体的な成果に繋がらないこともあります。そんな時にこそくさらずに、仕事に向き合うことのできる人が、優秀な営業職として成長していくのだと思います。
さらにいえば、実力主義であるはずの現代の企業ではどんな部署、どんな仕事についても各個人の業務目標、評価は数値化され判断されるようになっています。営業職を選んだ人のなかには、上司の価値判断で評価されるより、販売実績という明快な数字で評価されるほうが良いと考える人もいます。
成績によって給与が減額されるようなことはあり得ません。但し、年間の人事評価でその後の昇給に差がつくことはあります。
これは営業職に限ったことではありません。
営業活動はテリトリー地域制ですので、新規、既納(得意先)が混在します。また、年間に発生する販売需要が担当者によって偏らないようにテリトリーが配分されますので、真面目に仕事をすれば必ず販売できます。